SMS配信サービス会社:AI CRSSとアクリートの比較

5月15日の決算発表後、株価が大幅に下がってしまったAI CROSSとアクリート。

5G銘柄と言われていますが、実際、SMS配信には未来があるのでしょうか?

1.SMSとメール、チャットアプリとの違い

SMS(ショートメッセージサービス)は、スマホ(携帯電話)の電話番号が分かればメッセージを送信できるサービスです。

メールは、送信相手のメールアドレスが分からないと送信できません。しかも、メールアドレスはアルファベット、記号、数字の組み合わせなので、スマホの入力に慣れている若者世代であれば簡単かもしれませんが、普段スマホの入力に慣れていない世代からすると、送信先のメールアドレスを入力するだけでも大変です。

チャットアプリは個人での使用が多く有名なのはLine。

ビジネスでは、チャットワークやSlackが有名ですね。

チャットアプリは、メールよりも簡単にやり取りできるのと、スタンプなどのイラストで感情を表現することができるので、今ではメールよりも主流になっているように感じます。

私は、プライベートでも仕事でも、もうメールはほぼ使わないです。

2.SMS(ショートメッセージサービス)はニーズがある?

電話番号が分かれば送信できる、というのはほんと便利だと思います。

①私の利用方法

私は、小学生の娘とのやり取り(スマホを持っておらず、子供用携帯のみ保有)や、仕事で取引先とやり取りする時にSMSを活用しています。

仕事をしていると色々な方と知り合いますし、やり取りが必要になりますが、Lineを交換するほどの関係性ではない・・・という場合も多いと思います。

また、電話を掛けるほどでもないし、メールを送るのも堅い感じがするし、という時にSMSはほんと役立ちます。

例えば、アポイントの再確認や変更依頼や、電話を頂いた時に出れなかった時の連絡。

「今●●中なので折り返します!」みたいな・・・。

SMSが無かったらたぶんメールでやり取りしているんだと思いますが、メールって、「お世話になっております。」とか、「何卒よろしくお願い致します。」とか余計な入力が必要になるので、スマホで送るのって面倒くさいんですよね。

②ビジネスでの用途

各種インターネットサービスで、個人認証のためにSMSを活用することが増えている気がします。

サービスの利用の際に、SMSでスマホにパスワードが送られてきて、それを入力することでサービスを利用できるようになる、みたいな。

それと、私が使っている光回線は、毎月SMSで料金の連絡が来ます。

今後は、督促での用途が増えていく、というのを聞いたことがあります。私は通販会社でコールセンターのSVをしていたことがありますが、未払いのお客様への督促業務は本当に大変です。

郵便料金は数十円と思うかもしれませんが、通販会社の規模によっては、1か月に何百件、何千件と督促業務を行います。しかも、督促をして素直に払ってくれれば良いですが、払わないから未払い状態なので、同じ人に何度も郵送を行う・・・どんどん郵便料金がかかります。

さらに、電話による督促業務も本当にストレス。

SMSで督促が出来て、しかも、そこにクレジットカードで支払える入力画面への推移URLや、コンビニで支払えるバーコードなどが表示されれば、郵便よりもコストはぐっと下がるはずです。

③今後の用途はどんどん広がる

一人一台スマホを持つ時代。

簡単に個人に接触できるのはSMSだけです。

確実に用途、需要は拡大していくと思います。

3.配信事業者としての将来性は?

私は、AI CROSSの株を保有しています。

アクリートの株も、一時期保有していました。

なので、私個人としては、この業界には注目しています。

2020年5月15日にAI CROSS、アクリート、それぞれで発表された決算短信を見ても、それほど悪い感じではない気がします。

●アクリート:2020年12月期第一四半期決算補足説明資料

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4395/tdnet/1829117/00.pdf

●AI CROSS:2020年12月期第一四半期決算補足説明資料

https://global-assets.irdirect.jp/pdf/tdnet/batch/140120200515415702.pdf

しかし、私がこの補足資料を見て気になったのが、

アクリートの資料に記載されている

【海外SMS売上高 215,158 60.0% 140,093 39.0% ▲75,065 65.1% 競合他社参入によりグローバルIT企業の配信減少】

日本国内では、SMSの活用がまだそこまで活発になっていないので、十分な優位性を発揮できているようですが、海外では、競合他社が参入したことで、大幅な減収になっています。

これって・・・将来的に日本でも起こりそうな気がしています。

SMS配信事業を行うことに対しての参入障壁がどのくらいあるのかは分かりませんが、インターネットで【SMS配信事業者】で検索すると10社程度が出てきます。

ということは、それほど参入障壁は高くないのかもしれません。

今後、日本国内でも強力なアイデアを持ったサービス、強力なライバル会社が出演した時に、どこまで配信数を確保でき、収益を確保できるのか?

短期的には伸びていくと思いますので、短期的な投資であれば魅力的だと思いますが、長期的には、SMS配信事業だけでなく、他の収益の柱も欲しいところです。

その点、アクリートは、今のところSMS配信事業が主。

対して、AI CROSSは、SMS配信事業に限らず、inCircleというビジネスチャットツールを基盤としたサービスを展開しているようなので、その点は優位性があるように思います。

但し、ビジネスチャットツールは、チャットワークやSlackだけでなく、マイクロソフトや、Lineやその他のツールも増え、競合がひしめき合っているので、5年後、10年後・・・どの企業のどのサービスがシェアを獲得しているか・・・。

まとめ

アクリート、AI Cross、私は両方に興味がありましたが、同じサービスの株を2社保有していても分散投資にならないため、アクリートは諦め、AI CROSSへの投資でいこうと思います。

資金力があれば、アクリートも、買っておきたい気持ちはありますが・・・。

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